ナットの動きが面白いフィジェットペン、「MetMo Pen」などを手掛けた英国のエンジニアたちのチーム、MetMoが送るイカすドライバーをご紹介。
MetMoが手掛ける「MetMo Driver」は、ラチェット機構を持つビット交換式ドライバーです。
現在、ラチェットドライバーは多くの工具メーカーから発売され、一般化していますが、「MetMo Driver」はドイツの古い製品のリバイバルであり、現代のラチェットドライバーとは異なるデザイン思想とメカニズムを備えています。Conrad Baumann氏によるオリジナルモデル、「Weltrecord ratchet screwdriver」の存在は1890年代にまで遡ることができ、最初期のラチェットドライバーと言えます。
「MetMo Driver」は様々な金属を組み合わせて作られており、グリップ部分はアノダイズされた7055アルミ、前端部(ギア部分)は440Cステンレス、一部はD2や真鍮製です。ちなみにオリジナルのグリップは金属の他、木や樹脂のモデルがあったようです。
独特なラチェットのメカニズムは露出しているため、使用時に動作する様子を見ることができます。ギア数は一般的な現行製品(多いもので72ギア)と比べて少ないと思われますが、一方で肉厚の金属パーツで作られており、高い耐久性が期待できます。回転方向の切り替えはボルトに付いたノブを操作して行い、中立にすればギアが固定されます。
ハンドルには側面に展開できるステンレス製のU字アームが付いており、現行製品にはない大きな特徴となっています。頑丈な機構や素材と相まって、このアームを補助ハンドルとして使用すると、非常に大きなトルクを発揮できます。また、耐久性の試験動画では補助ハンドルに100kgの負荷(76Nm)をかけていますが、破損はしていません。
ビットは一般的な1/4インチ(6.35ミリ)ビットを使用可能。装着部はマグネット入りです。画像で見る限り、プラスビットとエクステンションが付属するようです(未確認)。
カラバリはアルミ製グリップのカラーでブラック(Dark)とシルバー(Lihght)の2種があります。
「MetMo Driver」はKICKSTARTERを通じてプレオーダーを受付中。最小構成のアーリーバードプランでは、本体+ドライバービットで99ポンド(129ドル)で入手可能です。
またオプションとして、ハンドメイドのレザーケース(+30ポンド)、ハンドメイドのレザーツールロール&13種のソケット変換アダプターからなるエクスパンションキット(+49ポンド)、さらにアルミグリップとは別のステンレスグリップ(+30ポンド)を追加可能。ステンレスグリップはユーザー自身で交換する必要があるようです。
[KICKSTARTER(MetMo Driver | The World's Most Satisfying Driver)]
[MetMo]
↓こちらは1891年のオリジナルのレストア動画。様々なツールを修復しているYoutubeチャンネル、My Mechanicsより。