2026/03/20

MetMo 新作『MetMo Pocket Grip』フリマで見つけた100年前の工具を現代のEDCツールに再設計

MetMoより

MetMo Pocket Grip

 MetMo Pocket Driver(古いラチェットドライバーを現代に再現したアレ)の英国・MetMoが、今度は1912年に考案されたパラレルレンチの特許をベースにした新作「Pocket Grip」を発表しています。

 ちょっと洗濯ばさみっぽい気もする「Pocket Grip」は、"モノをつかむ"ことをベースとしたマルチツールです。ぱっと見、ペンチのようにハンドルを握って操作することを想像しますが、実際には前後両端が"顎"になっており、アジャスタブルスクリューを指で回すことで任意の顎を開閉します。基本機能は5~6種ですが、掴む機能を利用して様々な応用が考えられます。

 一方のジョー(顎)は通常のプライヤーヘッドに近い「プライヤー・ジョー」(開口幅17ミリ)、もう一方は本作の特徴である「アダプティブ・パラレルジョー」(開口幅20ミリ)となっています。この「アダプティブ・パラレルジョー」は、MetMoが以前開発した「Fractal Vise」から受け継いだ技術で、上下のジョーが平行を保ちながら動くことができます。片方の顎先は固定、もう片方は可動する構造で、ボルトやナットの他、複雑な部品、変形した素材など、形が不均一なものも掴めます。「アダプティブ・パラレルジョー」の最大把持力は「21kg以上」(指の力によります)、最大トルクは15.6Nmとこのサイズとしては本格的な数値です。

 本作の元ネタはJ・アンダーソン氏なる人物が1912年に出願し、翌1913年に認可された両端式パラレルレンチ(特許番号1,070,656)です。開発のきっかけは、MetMoのデザイナーがフリーマーケットで見つけた「トリプレットグリップ」と呼ばれる実物で、顎が完全に平行を保てず、ナットや金具を掴みにくい欠点を抱えていました。MetMoでは「アダプティブ・ジョー」によって、この欠点を克服した現代版として本作を完成させています。

搭載機能

  •     平行レンチ(トルク15.6Nm、把持力21kg以上、最大開口20ミリ)
  •     プライヤー(ギザギザの掴み面、最大開口17ミリ)
  •     1/4インチ(6.35mm)ビットドライバー
  •     クランプ
  •     タップホルダー(ビットドライバーの溝でドリルビットも保持可)
  •     ワイヤースニップ(ステンレスモデルのみ。最大6ミリ対応)


 サイズは95.5✕45.5✕10ミリというパームサイズ。

 素材によるバリエーションとして、

  • ブラックアノダイズした7075-T651 アルミボディ+交換可能なステンレスジョー
  • グレード5チタンボディ+交換可能なステンレスジョー
  • ボディとジョーがステンレスの一体型
の3種があります。前モデル、軸部分やアジャスターのつまみは真鍮が使用されており、金色がアクセントになっています。ステンレスは17-4 PH(H900)で、硬度は45HRC前後となるようです。

 「MetMo Pocket Grip」はKICKSTARTERプロジェクトとして支援受付中で、最小構成となるアルミモデル✕1個のアーリーバード枠では99ポンドの支援で入手できます。一般販売予定価格は124ポンド/167ドル、ステンレスモデルになると179ポンド/240ドル、チタンモデルでは234ポンド/315ドルとなります。また、200年というロングスパンの保証付き。発送予定は2026年12月で割と先。


[MetMo]

[KICKSTARTER(MetMo Pocket Grip)]

[YANKO DESIGN(A 113-Year-Old Patent Just Became the Most Creative EDC Pocket Multi-Tool of 2026)]